大垣市民病院 野田孝浩 市川宏紀
新救命救急センターが完成し、平成24年1月18日(水)午後1時より診療を開始しています。新救命救急センターは、診察室や処置室、経過観察室、病棟ベッドが増え診療や療養環境が格段に改善されました。また、最新鋭のX線CT装置やX線撮影装置を増設し、検査機能が充実しています。
建物概要
規模・構造:鉄筋コンクリート造3階建て
延べ面積:3,969.31㎡(旧救命救急センターの4倍の広さ)
1階:診察室 7室、処置室 6室、X線撮影室・X線CT室・X線透視室
2階:救急病床 30床
3階:スタッフルーム、防災備蓄倉庫
救急初療室
どのような機材を使用していますか?
PARAMOUNT BED Kシリーズ ストレッチャー 16台
TOKIBO スプリント ユニバーサル トランスポート ストレッチャー 2台
生体モニターと呼吸器はどのような機種を使用していますか?
生体モニター:PHILIPS IntelliVue MP30,X2など
呼吸器:PHILIPS V60,Newport e360,IMI VELAなど
臨床工学センターが中央管理しています。
一般撮影装置はどのような装置ですか?
島津製作所製RAD Speed PRO(天井走行)
X線撮影室は2管球、処置室(X線撮影室2)は1管球のシステムです。
一般撮影装置の受像系は何を使用していますか?
X線撮影室は、フジフィルムメディカル製FPD:CALNEO C Wireress1417 2台
(通常は立位と臥位撮影台に入れてあり、ケーブル接続で使用)およびフジフィルムメディカル製CR:Speedia CS 1台
コンソールは1台ですが、タッチパネルの液晶モニターが撮影室内にも造設してあります。
一方、処置室(X線撮影室2)はコニカミノルタ製Regius190(旧ERより移設)2台並列仕様により、多数のカセッテ処理にも対応できます。
その他
ポータブル装置は、日立製FCR搭載回診車Sirius Ubiquitasで、主に2階の病室で活躍しています。装置前方の足元は死角であるため、小型モニターで確認しながら移動します。
また無線LANの環境で使用すれば、ベッドサイドで画像のサーバ転送ができ、タブレット型RIS端末搭載により急な追加撮影にもその場で対応できます。
CT室
CT装置は何ですか?
東芝製:Aquillion ONE 休日夜間に関してもCT専門の当直者がおり、冠動脈CTAや頭部perfusion CTに対応しています。小児の検査においても低被曝で迅速な検査が可能になりました。
ワークステーションは?
フジフィルムメディカル製:SYNAPSE VINCENTです。
当直室、CTコンソール隣り、カテ室に設置してあります。 ERで撮影した冠動脈CTAをカテ室のWSで観察できます。
その他
インジェクターは、根本杏林堂製:デュアルショットGX7
可変注入が可能で、phase切り替えスイッチもオプションでついています。造影剤量が増加しがちな救急検査においても造影剤の減量が可能です。
血管造影室
どのような血管造影装置を使っていますか?
救命救急センターには血管撮影装置がなく、既存の血管造影室を使用しています。 (主に、東芝製FPD搭載バイプレーン装置:Infinix Celeve-I)
その他
休日や夜間は、医師数名の他に、診療放射線技師1名、臨床工学技士1名、看護師2名の緊急呼び出しで対応しています。
MRI撮影室
MRI装置は何を使用していますか?
救命救急センターにはMRI装置がなく、既存のMRI装置3台を使用しています。 主に、GEヘルスケアジャパン製:SIGNA Twin Speedを使用本装置は、寝台の取り外しが可能であり、専用ストレッチャー乗り換えの手間がありません。
その他
休日や夜間は、緊急呼び出しで対応しています。
救急担当者は何名ですか?
宿直と日直は技師2名体制で、主に、一般撮影を担当する1名と、CTを担当する1名で対応しております。なお、CTは頭部以外の一次読影も担当します。その他、オペ室および病棟撮影担当者1名が平日は20:00まで準直(その後、翌朝まで呼び出し拘束)、休日は午前のみ勤務します。
その他なんでも
超音波診断装置
アロカ製α7とSSD4000(新救命救急センター1階に設置)
東芝製Xario(新救命救急センター2階病室に設置)
3台とも心臓・腹部・血管・表在すべての領域に対応したプローブを搭載しています。